成功を左右する咬み合わせ治療とは
総入れ歯の治療で最も重要なのは、咬み合わせです
咬み合わせは、上の歯と下の歯の当たり具合以上の意味があります。
咬み合わせという言葉は広い意味を含みますので、上下の歯の当たり具合を咬み合わせと言っても間違いとまでは言い切れませんが、キチンと治ったといえる本当の歯科治療を行うにあたり、それも総入れ歯の治療に関しては、上下の歯の当たり具合という理解だけでは不十分です。
まず、歯の当たり具合をみる前に、前提条件があるのです。
それは、左右の顎関節が正しい状態(下顎の位置)で咬み合わせた際、上下の歯がきちんと合う
さて、顎関節の正しい状態とは・・・ですが、関節は骨と骨とをジョイントしている部分です。そして、関節の骨と骨には正しい位置関係があり、顎関節の場合は
【図-1】のように下顎の骨の上端が、頭の骨の関節の窪みにピッタリと収まっている状態です。
【図-1】
この顎関節の骨と骨の位置関係ですが、多くの歯を失ったり、インプラントや総入れ歯が上手くいかない方の多くは、歯や入れ歯を咬み合わせた時に正しい位置になく、【図-2】のようにズレていることがほとんどです。
【図-2】
キチンと治った。といえる本当の歯科治療では、まずこの顎関節を正しい状態、つまり顎関節の骨と骨の位置関係を正しい位置に治すということが必須で、まず第一に行う事なのです。
余談ですが、私は総入れ歯専門となる前は、歯がある方の咬み合わせ治療を専門的に行っていました。
もし私が、ご自分の歯のある方から最善の歯科治療を依頼された場合、この顎関節の骨と骨の位置関係を正すということは、するとかしないとかではなく、顎関節の状態を正して、上下の歯の位置関係を正確に把握しなければ、どの歯をどのような形にしたら、咬み合わせを治す事が出来るのか。そう、左右の顎関節が正しい状態(下顎の位置)で咬み合わせた際、上下の歯がきちんと合うように出来るのか。という、治療を設計するために必須なステップなので、言ってしまえば顎関節の骨と骨の位置関係を正すということは診断の一部で治療の前段階なのです。
どの歯科医院で治療をしても、この顎関節の骨と骨の位置関係を正しい位置に治すという事を行ってくれれば良いのですが、咬み合わせを単に上の歯と下の歯の当たり具合としか考えていない歯科医師が多いのが現実ですので、顎関節の骨と骨の位置を正すなど、一切考えずに応急処置的な歯科治療を繰り返し、あるいはインプラントや矯正治療を行うことで、さらにお口の崩壊を招いてしまうということも多いのです。
そして、全ての歯を失い総入れ歯になっても、この顎関節の骨と骨の位置関係を正しい位置に治すという歯科治療で最も重要で、最初に行わないといけないステップをしない、もしくは歯科医師にしてもらえなかったがために、「痛い」「外れる」「噛めない」「美味しくない」といった総入れ歯の不快症状で、何十年も苦しみ、人生を歯で振り回されてている方を多く診てきました。
パリムデンタルで総入れ歯治療を開始すると、数十年総入れ歯で苦しんでいた方が、ニコニコ顔で「ほとんど何でも食べられます」と、程なくしておっしゃいます。
「魔法のようだ」とも何人の方からも言われますが、魔法ではありません。
私からすれば、顎関節の骨と骨の位置関係を正しい位置に治す。という歯科治療の基本中の基本、まず最初に行うべき事を行っているに過ぎないからです。
ではパリムデンタルではどのように、顎関節の骨と骨とを正しい位置に治療するのか?ですが、私の持つ特許・治療用義歯(PAT.5426957 )を用いて顎関節の状態を治していきます。
無調整とは調整すること無く歯肉にフィットし、また咬み合わせると上下の奥歯がきちんと咬み合う入れ歯のことです。
そして 可能な限り自然な見栄えの総入れ歯(特許・治療用義歯)を製作します。
このジャストフィットの特許・治療用義歯を用い食事をすることで、咀嚼をするときの筋肉・咀嚼筋のうち特に咬筋という筋肉の作用により顎の関節のズレが無くなっていきます。(治っていきます)
【図-4】
しかし入れ歯の状態は一向に良くならない・・・。よく聞く話です。
パリムデンタルではこのように頻繁に通院していただく必要はありません。
具体的には、特許・治療用義歯は月に1回の通院で調整、そして顎の関節のズレを治すという治療は進めていけます。
月に1回の通院ですみますので、日本全国はもちろん、海外からお越しの患者様の治療も行っていますが、それは私の考案した特許・治療用義歯の自動で入れ歯の咬み合わせを調整する機能(自動咬合調整機能)が、月に1回の通院を可能にしているのです。
その自動咬合調整機能ですが、顎の関節のズレた状態で特許・治療用義歯を装着していただきますよね。【図-5】
【図-5】
一般的な総入れ歯とは比べものにならない位、一般的な保険外の総入れ歯や一般的な入れ歯専門歯科での総入れ歯よりも合っている状態になりますが、この特許・治療用義歯を用いて小さな食べ物、柔らかい食べ物から食べてください。
食べ物を咀嚼(噛む)ことで、咬筋という筋肉の働き(筋肉が収縮する)により、下の顎ごと引っ張り上げるような力が発生します。【図-6】
【図-6】
この作用により下顎骨の上端がだんだん本来の位置に動いていき、通常4ヶ月前後の期間で顎関節の正しい状態(位置)に治っていきます。【図-7】
しかし、この顎関節の正しい状態(位置)になるまでの間、上下の入れ歯の位置関係は変わり続け、本来は頻繁に入れ歯の歯の部分を削りに通院が必要なのですが、パリムデンタルでの通院間隔は1ヶ月に1度です。
1ヶ月に1度の通院で問題ありません。
【図-7】
特許・治療用義歯は、上の入れ歯の奥歯に金属が入っており、そして下の奥歯には硬いけれども削れやすい歯を、パリムデンタルにてオリジナルで作製し、使用します。
咀嚼により、治療用義歯が自動で削れていくイメージ