まずはじめに、入れ歯は発音したり食べたりする体の道具だと思ってください。
いきなり新しい道具を使っても、うまくいかないことがあります。そう、新しい道具は使いこなすのに多少練習が必要です。
パリムデンタルの入れ歯は、その時点におけるお口の状態に極力合わせて作った、ある意味〈極力慣れやすいように作った総入れ歯〉です。これは他の歯科医院では真似ができないほど!
しかし、新しい道具には間違いありませんので、少し練習しましょう。
入れ歯の使い方(噛み方)について
歯・床(ショウ)・粘膜の3段を意識して噛んでください。床と粘膜の安定が1番大切です。
噛み方を意識して噛むことで〈安定した癖・自分に合った噛み方〉を習得していきましょう。
このポイントをしっかり抑えた上で使用することで、入れ歯が磨耗しにくく長くお使いいただけます。
噛み方のコツ
①食べる前にお口の中に何もない状態で上下の歯を一度咬み合わせる
そうする事によって、入れ歯と歯茎の間に残っている空気が抜けてよりフィットが増し、吸着して外れにくくなります。その後、食べ物をお口に入れて噛んでいきます。
はじめはどう噛めばいいのかわからないと思います。まずは小さな食べ物、そして軟らかい食べ物を奥歯で噛んでください。
入れ歯で噛めるようになっていくポイントは、まず〈奥歯で何でも噛めるようになること〉です。
治療用義歯による〈咬み合わせの治療〉が進み、慣れてくると前歯でも噛めるようになる場合があります。しかし、前歯で噛み切るという機能は、本来最終目的であるパリムデンチャー(快適超精密義歯)で実現していくことです。もし、今前歯で噛み切ることができなかったとしても、焦らずに治療していきましょう。
②1回1回の噛むスピードを早める
具体的に言うと、噛むときに上下の奥歯が当たる音がする位1回1回の噛むスピードは早めましょう。
右で食べ物を噛むときにゆっくり噛んでしまうと、左の上下の奥歯に隙間があるため、入れ歯が傾いて外れやすくなってしまいます。
多少ズレたり外れそうになっても、左右の上下奥歯が当たる最後まで噛み切ってしまうことが入れ歯で上手に噛むコツです!
食べ物の大きさは、最初は小さく・軟らかい物から噛んでいきましょう。できるようになれば徐々に大きくし、硬い物も噛めるようになっていきます。
③大きな口を開けないようにする
大きな物を食べようとしてお口をいっぱい開ける。これは入れ歯を浮かして外す動作に似ているため、稀に外れてしまう事があります。その為、大きな口を開けなくても食べられるサイズにしてから食べていただくと安心です。
パリムデンタルでの入れ歯の設計は、患者様の日常生活におけるお口、そしてお口の周りの筋肉の動きに合わせています。
大あくびをした時、あるいは舌を思いっきり前に出した時などは、多少入れ歯がズレたりしても良いという設計思想です。
入れ歯が動かない設計にすことも可能です。しかし、その場合は少なからず入れ歯を小さくする必要があり、入れ歯を小さくしたことで今度は日常的にズレたり、外れやすくなったりしてしまいます。
その為、日常生活での「普段使い」を優先に作製しています。
はじめに、入れ歯も道具だというお話をしました。
しかし、パリムデンタルでパリムデンチャー(快適超精密義歯)を装着された多くの方は、自分の歯のように「何でも美味しくいただいています」とおっしゃいます。
顎の関節のズレを治し、フルバランスという状態をお口の中で実現することで、入れ歯は道具ではなくご自分の〈体の一部〉となっていきます。
入れ歯での噛み方をマスターし、長く快適に過ごしていきましょう。